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BTS RMも読んだ『82年生まれ、キム・ジヨン』に思うこと

mina
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綺麗なパステルカラーなのに、輪郭しかない顔のイラスト。
この本を初めて目にした時、「どんな物語なんだろう」と少し身構えていた自分がいました。

もしかしたら、“フェミニズム小説”と呼ばれることもあると知っていたからかもしれません。
でも読み進めていくと、それは決して外国の特別な人の作り話ではなく、どこにでもいる女性、つまり私たち自身の物語なのではないかと思いました。

BTSのRM ナムジュンさんも読んだ一冊。
ジヨンさんと同年代の私からみたこの本について、今日は語ってみようと思います!

『82年生まれ、キム・ジヨン』ってどんな話?

チョ・ナムジュ著

「82年生まれ、キム・ジヨン」は、韓国の一般的な女性ジヨンが社会の期待と現実に苦しむ姿を描いた物語です。
結婚し、子どもを育てながら、彼女は自分を抑え込んで生きていく日々を送っています。
そんな中で彼女は、社会や家族からの圧力に立ち向かうことになるのです。
ジヨンの物語は、私たちの周りでよく見られる、でも誰も言葉にしない女性の苦悩を映し出しています。

なんだか知ってるような人生

(おそらくストレスにより)お母さんが憑依するという超特殊な設定を除けば、描かれているジヨンの人生には、大きな事件はありません。

それでも、女の子として育つ中で経験する小さな違和感が積み重なっていく様子に、「ああ、母から聞いたことあったな」「私もこういうことあったな」と何度も頷いてしまいました。

男の子が優先される場面(これは私自身というより70代くらいの両親世代)、義実家との関係、就職や昇進の壁、育児との両立の大変さ。

どれも、きっと私だけではなく、実際に女性のみんなが日々の生活のなかで感じていること。
「なぜ自分ばかりがこんなにも気を遣わなきゃいけないの?」と思った瞬間、ありますよね。

“変わってきた”けど、“変わりきっていない”

日本でもこの10年で、少しずつ変化はあったように感じます。
男性の育休取得、女性のキャリア支援、共働きの当たり前化。

ただ、制度は進んでいるけれど、その背景にある“空気”のようなものは、まだ取り払われていないように感じます。

例えば、「子育てに専念する(から退職する)」と言えば「もったいない」と言われ、
働き続けると「(長時間預けるなんて)子どもがかわいそう」と言われる。

どちらにしても、責められているような気持ちになることって、ありませんか?

本当はもっと、自由に選べていいはずなのに。
その選択が「甘え」とか「責任放棄」と言われない社会になったらいいのにって、
この本を読みながら、ふと思いました。

“フェミニズム”って、もっと身近なものかもしれない

フェミニズムという言葉は、どこか堅くて強い印象を持たれることもあるけれど、本来は「誰かが理不尽に傷つくことのない社会を目指す」という、すごくシンプルな考え方なんですよね。

この本が伝えてくれるのは、「自分の感情に正直になってもいいんだよ」というやさしいメッセージのようにも感じました。

だから、“フェミニズム小説”というより、“誰かの声に耳を傾ける本”という表現のほうが、しっくりくるかもしれません。

おわりに:違和感に気付けてよかった

育児のために仕事を辞めたり、働き方を変えたりするとき、「これでいいのかな」と悩む人は少なくないと思います。もちろん、私もその一人でした。

社会がもう少し、「立ち止まる自由」や「迷う余白」を認めてくれたら、
もっと気持ちが楽になるのにな、って思います。

この本を通して、違和感を感じているのは自分だけではないって感じられたこと、
そしてそれを読んだナムジュンさんの存在も、なんだか静かな励ましのように思えました。

そして何より——
この一冊には、「見過ごしてきたかもしれない日常の違和感」に光をあてる力があるように思います。
読むことで、自分の気持ちに気がつくこともできるし、
誰かの立場を想像してみるやさしさも、ちょっとだけ増える気がします。

きっと、あなたもあなた自身の物語としても感じられる一冊です。
気になったら、ぜひ手に取ってみてくださいね。

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